おい、3流大学のブス、私の仲間由紀恵を盗るんじゃない!

ダメだ、どうも予定通りに行かない。

仲間女史と2人きりの状態になれないのだ。

必ず、誰か邪魔な人間が入って来る。

 

 

今日だってそうだ。

正規の授業の後に高校生の質問受けをしていたのだが、私と仲間女史以外に2名のバイト講師がいた。

その2名はともに大学生のバイトで、どうやら彼氏彼女のようだ。

もちろん、質問受けなんてしていない。*1

ただただ、講師控室を自分達の愛の巣かなんかのつもりで使って、イチャイチャとダベッている。

 

おまえら早く帰れ、邪魔なんだよ。俺の前で青春するんじゃねえよ、3流大学のバカ学生が!

 

心の中で何度も毒づきながらも、私は仲間女史の動きを逐一横目で追っていたら、ようやくチャンス到来!

2人の学生バイトが帰った後に仲間女史も質問受けが終ったようで控室へと入って行くではないか。

 

今、控室には誰も居ない。

私は逸る気持ちを抑えながら、自然を装って控室へと入った。

 

果たして、部屋の中には仲間女史1人であった。

しかし、彼女はいそいそと帰り支度を始めていたではないか。

私は焦った。

早くしないと、帰っちゃうぞ! チャンスを逃しちゃうぞ!

 

そう思えば思うほど、私はドギマギして言葉が出なかった。

家で何度も写真集相手に練習したセリフが一言もでなかったのだ。

ようやっと出てきたのが、

「お疲れさまです。テスト週間もあと少しですね」

そんな感じだったと思う。

それに対して、仲間女史はきれいな笑顔で何らかの返答をくれたが、ドキドキしていた私は覚えていない。

頭の中がいっぱい、いっぱいだったのだ。

 

で、意を決して食事の誘いを口にしようとしたその瞬間・・・控室のドアが開き、さっきのアホバカクズ3流大学生の女の方が入って来やがった。

 

「あ、お疲れで~す。レジュメ*2忘れちゃった~」

そのバカ女子大生は忘れ物を取りに返って来たのだ。

 

そんなもん、明日でもいいだろうが、このバカ!

しかも、その後に仲間女史と世間話を始めて、その流れで一緒に控室を出て帰ってしまったではないか。

 

「漁夫の利」とも違うが、何と表現したらいいのだろうか、途中からシャシャリ出て来て良い所をかっさらっていく様。

俺の仲間女史を盗るんじゃねえよ、このブス!

 

部屋に残された私は、ただただポツネンと寂しかった。

と同時に、ホッとした。

分らないかも知れないが、ホッとしている自分自身に腹が立った。

もういい、今夜は寝る! 

 

 

※やや古いが仲間由紀恵が悪女に扮したサスペンスドラマ。女の怖さが満載。世間の評価では、この続編の方が良いという声が多いが私はコチラの方がドキドキした。

*1:彼奴(きゃつ)らには高校生相手の質問受けなどムリ。せいぜい中学2年生レベルまでであろう。

*2:プリントのことである。最近の大学生はプリントとは言わずにレジュメというみたいだ。カッコつけてるのか?