資格試験浪人は引きこもりの隠れ蓑

医学部を目指して大学受験の浪人*1をしていた時はそうではなかったが、司法試験や司法書士試験のいわゆる資格試験浪人は楽だった。

「楽だった」といっても勉強そのものが簡単だったということではない。

現実の社会で働くことに比べると楽だったという意味である。

 

私は大学を卒業した後も、就職せずに司法試験や司法書士試験の専業受験生*2をしていた。

時折、学習塾のバイト講師などもやっていたが、基本的には無職に近い生活だった。(一人暮らしをしていた時期もあったが、経済的に苦しくなって実家で勉強するようになった)

 

これがただのフリーターやニートであれば世間の目も厳しかったのかも知れないが、「司法試験*3を目指しています」と言えば大方の人は認めてくれた。

また、私もそう言うことによって自分の自尊心を保っていた。

少なくとも30代の半ばぐらいまでは、それで通用していたと思う。

弁護士や司法書士といったアッパークラスなポジションを目指しているということが、一種の免罪符になっていたのだ。

 

だが実際は引きこもりと同じだった。

朝から図書館に出かけて勉強することもあったが、生活リズムは崩れがちですぐに昼夜逆転してしまい、勉強は疎かだった。

 

難関資格の受験生を10年も20年もやっている人がいるが、多分勉強なんてしてないと思う。

「難しい資格試験のために我慢して勉強している」というのを隠れ蓑にしているだけだ。

なぜこんな事が言えるのかというと、かつての自分がそうだったからだ。

そういう人の心理は手に取るようにわかる。

 

どこかの司法書士試験予備校の有名講師*4がこんなことを言っていた。

「受験生というのは学歴でもなければ職歴でもありません。ただの無職のことです。」

まったく同感だ。

 私の職歴欄は、20年間が空白なのだ。

 

*1:純粋な浪人を3年、仮面浪人を2年している。

*2:カッコイイ表現だが、早い話が無職ということ。受験界独特の表現。

*3:司法書士試験というよりも司法試験と言った方が他人の評価が良かったので、終始そう言う事にしていた。

*4:Wセミナーの竹下貴浩氏